一般的に自動車保険は「自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)」と、いわゆる「任意保険」の大きく2種類に分けられます。「自賠責保険」は法律で契約が義務付けられているため「強制保険」とも呼ばれていますが、「任意保険」は文字通り任意での契約のため、強制加入ではありません。2つの保険の違いはしっかりと押さえておきたいですね。
「自賠責保険」の対象は「他人を死傷させた場合のみ」であり、対物事故や運転者ご自身のケガ、ご自身の車の補償は対象外となります。また保険金額も限度額が死亡・ケガの場合共に低く設定されており、補償範囲および保険金額共に注意が必要です。この「自賠責保険」をカバーするのが「任意保険」と言えます。この「任意保険」を指して「自動車保険」と呼ばれることも多く、「自動車保険(任意保険)」の契約で自動車に関する様々な補償をまとめて準備することができます。
「自動車保険(任意保険)」は、主に次の3つの基本補償で、自動車に関わるリスクに備えます。
これら基本補償に加え、その他次のような様々な特約や付帯サービスでさらに補償を充実できます。
① 弁護士費用特約 ② 個人賠償責任特約 ③ ファミリーバイク特約
④ 新車特約 ⑤ ロードサービス・レンタカー費用・移動費用
⑥ ドライブレコーダーを用いたサービス など
最後に「自動車保険(任意保険)」の最大のメリットをご紹介します。
それは保険会社が間に入って事故の処理を行ってくれることです。「自賠責保険」にしか加入していないと、自動車事故の加害者となった場合でも相手との示談交渉とそれに関わる各種の手配を自分自身で行わなければなりません。「自動車保険(任意保険)」に加入していれば、心労が重なる上に手間もかかる事故の相手との交渉を保険会社が代行してくれるので、もしもの事故の時も大きな安心に繋がります。
保険料をムダにしないためには、まずは「補償される運転者の範囲」を明確にすることです。例えばご本人しか運転しないお車に「本人限定特約」を付帯しなかったり、家庭内での最若年運転者の年齢が21歳なのに年齢条件区分が「年齢を問わず補償」のままでしたら、その分の保険料の割引が適用されません。
しかし最も怖いのは、保険金が支払われなくなるかもしれない、これらとの反対のケースです。例えば、家族全員が運転するのに、何故か「本人・夫婦限定特約」が付いていたり、20歳のお子様が新たに運転するようになったのに、年齢条件区分が「21歳以上補償から変更していなかったりと、「ついうっかり」で、保険が役に立たなかったとなると本当に大変です。
こういったトラブルがないように事故の時の対応だけでなく、契約手続きの時にも安心して任せられる、また親身に相談に乗ってもらえる身近な代理店の存在が自動車保険選びには大切なポイントではないでしょうか。
そして自動車保険で意外と忘れがちなのが、保険に自動セットされることも多い「ロードサービス」など、事故以外の故障時にも対応できるサービスです。事故・故障に関わらず「車が動かない」場合に、応急処置やレッカーけん引はもちろん、移動費用としてのタクシー代やレンタカー費用などを自動車保険の付帯サービスとして提供できます。
補償内容が保険会社の商品ごとに異なるため、契約時にサービス内容を確認することも大切ですね。